こんにちは。岡崎市の歯医者、岡崎ならい歯科 矯正歯科の院長 三井 鴻基です。
今回は、歯ぐきが不足している方のインプラント治療で行うことがある、以下の2種類の移植・再植術をご紹介します。
・結合組織移植術(CTG)
・遊離歯肉移植術(FGG)
目次
■歯ぐきの移植・再植術の重要性
◎歯ぐきを移植・再植し、歯ぐきの厚みや高さの改善を図ります
インプラント治療をご希望の患者様は、中期~重度の歯周病などが原因で歯ぐきが大きく下がっていたり、顎の骨(歯を支える歯槽骨)が減っているケースが多いです。
歯を支える歯周組織である顎の骨。顎の骨が減り、骨量が不足している場合は骨造成を行うことで骨の増加にアプローチできます。
骨造成のほか、歯を覆う歯ぐきが大きく下がり、歯ぐきが不足しているときは、CTGやFGGなどの歯ぐきの移植・再植術(歯周形成外科治療)により、歯ぐきの厚みや高さの改善を図ります。
■歯ぐきの構造について
◎歯ぐきは上皮、結合組織、骨膜の3層で構成されます
移植・再植術についてご紹介する前に、人の歯ぐきはどのようなメカニズムで構成されているのかをカンタンにご説明します。
人の歯ぐきは、表面の順から、上皮、結合組織、骨膜の3層で構成されます。
CTGやFGGとは、目的に応じて、上記の3層から成る歯ぐきのいずれかの組織を切り取り、歯ぐきが不足している部分に移植・再植する方法です。
■結合組織移植術(CTG)とは?
◎上顎の歯ぐきの結合組織を、不足している部分の歯ぐきに移植します
結合組織移植術(CTG:以下、CTGとします)とは、歯ぐきが不足している方に対し、上顎の歯ぐきの結合組織を切り取り、不足している部分の歯ぐきに移植する方法です。
CTGはインプラント治療をご希望の患者様や、歯周病の方に主に行われます。
CTGはいちばん表面にある上皮は移植せず、切り取った結合組織のみを不足している部分に移植します。
移植の際は不足している部分の歯ぐきを袋状に切除し(切除しておき、移植するためのスペースを作る)、上顎から切り取った結合組織を移植した後、元々その位置にあった上皮をかぶせて縫合します。
元々その位置にあった上皮をかぶせて縫合するため、CTGは自然な仕上がりに近づけやすいです。自然な仕上がりに近づけやすいことから、CTGは審美性が求められる前歯の歯ぐきの移植にも向いています。
■遊離歯肉移植術(FGG)とは?
◎上顎の歯ぐきの上皮と結合組織を、不足している部分の歯ぐきに移植します
遊離歯肉移植術(FGG:以下、FGGとします)とは、歯ぐきが不足している方に対し、上顎の歯ぐきの上皮と結合組織を切り取り、不足している部分の歯ぐきに移植する方法です。
FGGはインプラント治療をご希望の患者様や、歯周病の方に主に行われます。
FGGはいちばん表面にある上皮とその下にある結合組織をいっしょに切り取り、切り取った上皮と結合組織を不足している部分に移植します。
歯ぐきを移植する点はCTG、FGG、どちらも同じです。ただし、CTGが結合組織のみを切り取って不足している部分の上皮をかぶせて縫合するのに対し、FGGは上顎から上皮と結合組織を切り取り、そのまま置き換える形で不足部分の歯ぐきに移植します。
上顎から切り取った上皮と結合組織を不足している部分にそのまま置き換える形で移植するため、FGGの手術後は歯ぐきの色が周りと異なって見える場合があります。
上記の理由から、FGGは審美性が求められる前歯の歯ぐきの移植にはあまり向きません。
【歯ぐきや顎の骨が不足している方のインプラント治療は当院までご相談ください】
今回は、インプラント治療を支える歯ぐきの移植・再植術「CTG」「FGG」をご紹介させていただきました。
歯を支える顎の骨と共に、歯を覆う歯ぐきはインプラント治療を成功に導くために欠かせない歯周組織です。
歯ぐきが不足している場合は、状態に応じてCTGやFGGを行うことで歯ぐきの増加にアプローチでき、インプラントを安定させやすくなります。
– インプラント治療の無料相談を受付中です –
愛知県岡崎市の歯医者、岡崎ならい歯科・矯正歯科ではインプラントに精通した歯科医師によるインプラント治療を行っています。
日本口腔インプラント学会、および、アメリカ口腔インプラント学会に所属する歯科医師が専門の麻酔医と共に、精度・安全性を高めたインプラント治療をご提供いたします。
歯ぐきが足りない方のためのCTGやFGG、顎の骨が足りない方を対象にした骨造成、どちらにも対応可能です。
失った歯の治療方法やインプラントのクリニック選びでお困りの方は、当院までお気軽にご相談ください。相談費は無料です。
カウンセリングでは患者様のお悩みをお伺いし、お口の状態を診察・検査した上でお1人お1人に適したインプラント治療をご提案させていただきます。